暴走☆執事と炸裂ラヴァーデイス
「早く、とりあえず顔を洗って。着替えはのちほど何か出しますから、朝食はこちらですし」


「のわっ……はぁーい」


慌ただしく、宏海はみやびを人前に出せる程度に仕上げていく。

みやびは言われるがまま、されるがまま。

寝起きはよろしくないのだ。


「では、行きますよ?」


ようやく意識がはっきりしたのは、そう、声をかけられたときだった。

「って、え? 何処に?」

ぱちぱちとまばたきをして、宏海を見上げる。


宏海は肩をすくめ、

「昨夜、旦那様にお会いしていただく、と言っておいたはずですが。……面倒ですね。来てください」

「は? わ! ちょっ!」


突然手首をぐい、と掴まれて、みやびは連れ出されたのだった。
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