暴走☆執事と炸裂ラヴァーデイス
唯我独尊、鬼畜は笑う
「えーと、んーと、これは、……あ、あった、って高っ!」
ひとりでぶつぶつ呟きながら、食器棚前を行ったり来たり。
……みやびだ。
結局メイド服は着れなかったものの、代わりに渡された白いワンピースを身に纏い、精一杯背伸びしている。
あの後。宏海に頼まれたのは食器の片付け。
普段は料理人の佐藤さんの仕事なのだが、今日は彼は休み。
よって、まだ新入りで、手の空いていたみやびの仕事となったのだ。
けど。
なぜか食器棚が無駄に高いせいで、割らないように仕舞うのが難しい。
決してみやびの身長が低いってわけじゃあないのだけれど。
慎重にやらないと、うっかり落としてしまいそう。
いかにも高級品、っぽいのに。