暴走☆執事と炸裂ラヴァーデイス
「どうされましたか?」


向けられたのは、心配そうな瞳。

切れそうな電灯にぼんやり照らされたその姿は、はっとするほど綺麗。


その日初めて出会った優しさだったせい?

みやびには、その人が天使に見えた。


「ふぉーりんらぶ……」

「は?」

突然はしっとその服の裾を掴まれて、傘を差し出した人──執事もとい高槻宏海は、思わず一歩後ずさる。

そんなの構わずみやびは立ち上がって、捨て猫のような目で彼を見上げた。


「お願い、見捨てないで……」

「え、いや、見捨てるなんて一言も……」

「あなたは天使でしょうっ!? へるぷみぃっ! もうアタシ、どうすることも出来ないの……っ」
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