机の中の恋


いや、それでも納得いかない。



迷惑なわけじゃないけど…


むしろ有り難いし。





「うん、ヤラセとかじゃねぇってのは信じる。
…でも…何で俺?」

「はい?」

「俺って…問題児だよ?
いつ退学になってもおかしくないような」

「そんなの関係ないです…。
好きになってしまったら、問題児とか、優等生とか、関係ないです」




誉木は、俯きがちに、か細い声で言った。



その姿は美しく、儚かった。




「アンタ、俺と付き合いたいの?」

「…迷惑…ですか?」

「迷惑なわけじゃねぇよ。
ただ…正直、俺アンタのこと今日初めて知ったから…よくわかんねぇ」



俺の出した答えに、誉木はそうですか…と落ち込んだように呟いた。



「でも俺、アンタのことよく知りたいし…見かけたら話し掛けて来いよ」

「…いいんですか?」

「迷惑なわけじゃねぇって…言ったろ?」



嬉しそうに微笑んだ誉木は

アドレス交換をしてほしいと言った。



「摺月くんは…甘いものは好きですか?」

「?大好きだけど…?」

「そうですか!」



何なんだ?






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