先生と俺の秘密のレンアイ
「ちょ、何やってんだお前!!警察呼ぶぞ?!」

「…誰だお前?」

「…だ、誰…?」

「誰だっていーだろ。んじゃ警察呼ぶな。」

そう言ってあいつは携帯を手にとった。

「や、やめろよ!もうやめっから、な?」

「年上に向かってタメ口?あーあ、ダメだなこりゃ。育ちが悪いなぁもう。」

「うるせーよ!お、覚えとけよこの糞じじい!」

センパイは逃げていった。

「じじい?俺はまだ23だっ!!」

「いてっ…」

「あ、大丈夫か?その制服…南中か?」

「だ、大丈夫…。どこだっていいだろ…」

「んー…病院行くか?めちゃくちゃ殴られてんじゃん。」

「行かな…い。」

痛すぎて動きたくなかったんだよ

で、強がりすぎるのもよくないなって思った。

「ありゃー。我が儘な子。」

「…うっせ。」

「あ、そうだ。俺北条。北条結城。お前は?」

「ま、前原…颯斗。」

びっくりした

俺を助けてくれて

泣きそうになった

俺の心配をしてくれて

嬉しかった

俺の名前を聞いてくれて

ありがとうを言いたかった

北条、結城に…

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