【詩集】ナグリガキ
 〈冬〉


静かに雪が 降り積もる公園

景色は白に覆われていた


街の音さえ 雪の結晶に

なってしまったかのように

辺りは何も聞こえなくて

澄んだ音で

耳の奥が痛かった


アナタの声は 雪の華の間を縫って

私に届く

その一言が嬉しくて

よく聞こえなかったと言い

赤ら顔のアナタに もう一度

愛の言葉を促した

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