一期一音
第一章

始まり

目覚ましをセットした時間より早く目が覚めた。

期待でいっぱいの朝。

今日は、待ちに待った高校の入学式。

やっと、憧れの高校の制服に袖を通す日が来た。




わたしは青井ソラ。

今日から高校生。


何かが始まりそうな予感がする。








「ソラちゃんおはよう!」


幼稚園以来の親友、御堂佐奈が駆け寄ってきた。

佐奈は、学年一といっても過言ではないほどかわいい顔立ちをしている。


「おはよっ。クラス分けの表もらった?」


わたしがそう佐奈に言った瞬間、近くにいた先生らしき人から表を渡された。

9クラスもあるなかで、驚いたことに、わたしと佐奈は同じクラスだった。


「今日からもう部活見学あるみたいなんだけど、佐奈は行く?」


ほとんど答えは分かっていたが聞いた。


「もちろん行くよ。」


予想道理の言葉が返ってきた。

そして見学にいくのは、二人とも小学校から続けている吹奏楽部だ。








わたしはまだこのとき、これから何が起こるのか全く想像もしていなかった



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