音色
皮肉なことに、私の一番古い自作曲は、その時できたものだった。

反抗期真っ盛りといった棘のある歌詞、そのくせ勢いに欠ける曲は、今となってはちょっと気恥ずかしい。


でも、私にはその歌がある。


苦しくなったら、歌えばいい。

私には、歌がある。



ところが、その夜私は思いがけなく、模試のことを話す機会を失うのだった。

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