音色
『万が一…万が一だぞ、アーティストとしてやっていけなくなった時、中卒じゃあ何というか…厳しいだろう』
つまり、学歴だけはある程度あったほうが、安心だということだった。
『お前もまだ若いんだし、焦らなくても、音楽は高校行きながらでもできるだろ?大学もまぁ、先生としては勧めたいが、それはまたその時のお前の気持ち次第だ』
『…じゃあ…』
『高校、受けるだろ?』
『はい』
不安なら、もちろんあった。
だから、『高校くらいは出たほうがいい』という先生の言葉を、私はほとんどためらいなく受け入れた。
そして、地元で一、二を争う進学率を誇るここ、月嶋高校へ通うことになったのだった。
つまり、学歴だけはある程度あったほうが、安心だということだった。
『お前もまだ若いんだし、焦らなくても、音楽は高校行きながらでもできるだろ?大学もまぁ、先生としては勧めたいが、それはまたその時のお前の気持ち次第だ』
『…じゃあ…』
『高校、受けるだろ?』
『はい』
不安なら、もちろんあった。
だから、『高校くらいは出たほうがいい』という先生の言葉を、私はほとんどためらいなく受け入れた。
そして、地元で一、二を争う進学率を誇るここ、月嶋高校へ通うことになったのだった。