意味するもの。その先にあるもの。





「やめろや。お前らもそのうちええ仲間になるで。かけがいのない仲間にな。そやな。
その3人でいうたら村上が俺の役やな。渋谷は剛そっくりや。」

信五に向けた視線をすばるへと移す。
相変わらず髪をクシャクシャと触り続けているすばる。
   
「俺は?」

自分を指差し仔犬のような目で光一を見る裕。
   
「俺と剛÷2って感じやな。」

悪戯っぽく笑う光一。
   
「どういうことですか?」

その言葉がしっくりとこない裕。
   
「中途半端。」
「…。」

一瞬、流れる冷たい空気。
   
「嘘や。冷静装っとるがほんまはちゃうやろ?」

絶句する裕。
   
「確かにそうやわ。クールにきめてるんやけど何かちゃうねん。」

裕を指差し笑う信五。
  
「裕の場合は照れややねん。」

笑う信五の横で真顔で答えるすばる。
   
「何言うてるん?」

頬を赤く染める裕。
   
「ほんまや。顔真っ赤やで。」

裕を指差し笑う光一。
   
「光一さんまでやめてや。」

ますます顔を赤くする裕。
そっぽをむく。




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