意味するもの。その先にあるもの。





月の光が不気味に差し込む。
赤く燃える炎。
怪しさを感じさせる。
手に持っている木をドラム缶へ放り込む。
激しく燃え上がる木々。
  
「火って落ちつくな。」

木を宙にほおり投げキャッチする淳之介。
   
「そう?俺は電気のほうがいいなぁ。なんたって煙くささなくていい。」
「火をおこすってことは煙がでるもんでしょう。」

仁の言葉にすかさず言葉を重ねる竜也。

「だから電気がいいんだって。」

子供のようにムキになる仁。
  
「そう言ってるわりにはお前が一番火の近くにいるんじゃねぇ。」

悪戯な笑み仁をみる淳之介。
   
「うるせぇ。俺は明るくないと嫌だの。」
「ガキ。」

再び牙を見せる仁に冷静にツッコミを入れる竜也。
   
「聞き捨てなんねぇ。今なんて言った?」

竜也に向かっていく仁。
   
「ガキだからガキって言って何が悪い。」
「あったまきた。」

売り言葉に買い言葉
どこかからどう見ても子供の喧嘩。
  
「どっちもどっち。僕から言わせてもらったらどっちもガキじゃん。」

苦笑する淳之介。
  
「何だって。」

同時に淳之介を睨みつける仁と竜也。
  
「そこがガキなんじゃん。」

怖いくらい満面な笑みを浮かべる淳之介。
その笑みから視線を逸らす二人。




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