意味するもの。その先にあるもの。
バシャーン。
ガラスの割れる音。
次々に割られていく窓。
飛び散ったガラスの残骸。
大きな石が地べたに転がる。
「…あいつらや。…こんなことするんはあいつらしかおらへん。」
拳を握り締める章大。
「俺等の…俺等の場所が壊れていく…。」
目のあたりにする光景に目を逸らす隆平。
「もう我慢できひん。」
怒りで震える博貴の拳。
「許さへん。ここまでやられて黙ってらっれか。」
壁を思いっきり殴る忠義。
「裕、どうするねん?俺等はいつでも行けるで。」
鋭い目で睨む亮。
部屋の空気が凍りつく。
黙ったままの裕。
その目は冷たく一点を見つめる。
「裕。何とか言えや。」
大声をあげる博貴。
「わめくなや。内輪揉めしてどないするん。」
冷静な口調の信五。
「せやったらどうするんよ。やらっれぱなしでええんか。」
「黙ってないで何とか言ってくれ。」
悔しさを隠し切れない章大と忠義。
「裕。何を迷ってるん?お前らしくないねん。」
冷静さを装う亮の姿。
何を言われようと表情一つ変えない裕。