意味するもの。その先にあるもの。
「…GOサインはだせひん…。」
やっとのことで重たい口を開く。
「それが答えなん?」
真っ直ぐ裕の目を見つめる博貴。
「ああ。」
博貴の目を見つめ返す裕。
「何でや?ここまでやられてるんに何であかんねん。」
裕へと怒りをぶつける章大。
「そうだろうな。裕はもともとむこうのメンツやったもんな?手は出せひんよな。」
「元の仲間とは争えひんってことか。」
裕につめよる忠義と博貴。
「なぁ。冷静に話しようや。」
割ってはいる信五。
「冷静に?これ以上何を話すことあるねん。」
「もうついていけひんよ。」
部屋を出て行こうとする章大 博貴 忠義。
「待てや。」
今まで黙っていたすばるが口開く。
「言いたいことばかり言いやがって。何なん?裕のこと信じろや。仲間やろう?確かに裕は昔、あいつ等のメンツやったかもしれん。せやけど今は俺等のキングや。」
大声あげるすばる。
「せやろう?仲間やないなんて言わせへんで。」
三人へを睨み付ける。
「…信じたいよ…。せやけど…。」
震える言葉。
悔しそうに俯く章大。
「せやげど何ねん。」
冷たく言い放つすばるの声。
「…。」
「疑いたくもなるやろう?」
部屋を出て行く忠義。
その後ろを追いかける博貴と章大。
「待てって。」
引き止めようとする亮。
「ほっとけ。」
冷たく言いはらうすばる。
悔しそうに壁を殴る信五。
「…もう…嫌や。」
呟く隆平。
「おかしいわ。…みんなおかしいで。…俺等らしくないんねん。こんなことでダメになる
俺等やないはずやのに…もう嫌や…。」
ヒステリックになる隆平。
「…僕にはこの場所がしかないねん…。」
震える身体。
「隆平?」
隆平を落ち着かそう背中をさする亮。
三人が出て行ったドアを黙って見つめる裕と信五。