意味するもの。その先にあるもの。





強い日差し。
太陽が裕と信五を照らす。
フェンスにもたれかかるように腰をおろす裕。
その横には信五が腰を掛ける。
   

「…俺…間違ってるんやろうか…。」


か細い声。
震える瞳。
   
「こうなることはわかっててん。…俺がむこうのメンツやったんは嘘やないし。疑われてもしゃあないって。…せやけどどうしてもGOサインはだせひんかってん。元おったチームやからやないで…俺は…ただ…。」

俯き言葉を探す。
   

「…ただ…。」
「言い過ぎたって思ってるんちゃうかな?」


空を見上げる信五。
   

「あいつら今頃、後悔してるんちゃうかな?」
「…信五…。」


信五を見つめる裕。
ただ二人の間を風が通り過ぎていく。




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