意味するもの。その先にあるもの。
電信柱の陰からコンビニを見つめるすばる。
煙草の火は赤く。
一口だけ煙草を口にすると地面へと捨てるすばる。
足で煙草を踏みつける。
その後ろには亮と隆平が黙ってすばるを見守る。
ジーン
コンビニの自動ドアが開く。
手には白いビニール袋を提げコンビニを後にする雄一と聖。
「ちょいと顔かせや。」
雄一の肩に手をかける。
「…。」
怯えた表情の雄一。
「その手。離せよ。」
雄一の肩にのせられた手を振りほどく聖。
「お前には関係ないねん。」
ドスのきいた声。
冷たく凍りつく瞳。
行きかう人々の白い目。
人が集まりだす。
「すばる。」
人の目を気にする隆平。
「場所かえようや。」
周囲を気遣い声かける亮。
「そうやな。ちょいとつき合えや。」
雄一の肩に腕をまわす。
「手はださひん。せやけど心配ならお前もこいや。俺は聞かれても困れひん。」
聖を睨むと雄一を連れ歩き出す。
その後ろを亮と隆平。
聖が黙って着いていく。