意味するもの。その先にあるもの。




太陽の光を遮る建物のせいで
薄暗く人通りさえ少ない道。
騒音さえなく
静かに流れる時間。
まるで
この場所には人がいないかのように。


凸凹コンビでじゃれ合いながら歩くのは章大と隆平。
忍び寄り2つの影にさえ気づくことなく。


背後から不適な笑みを浮かべ近づく影。
空高く振り上げられる
金属バット。
隆平の頭をとらえる。

「イッ…。」

頭を抑えた倒れこむ。
額から血が滲む。
   
「隆平。」

隆平のもとへ駆け寄る章大を羽交い絞めにする。    
   
「離せ。離せや。」

もがく章大の耳元で囁く竜也。
   
「横山に伝えろ。戦いの始まりってな。」
「潰してやるよ。お前ら全員。」

不気味な笑顔の仁。
章大の腹を蹴り飛ばす。
うずくまる章大。




< 7 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop