兎は俺のモノⅡ




空港に行くと兎の姿があった。

兎はボーっとしていた。

静かに近寄って

兎の横み座った。

きずいたのかびっくりしたと

思えば急に抱きついて泣きだした。

そんなに泣かれると

あっちに行かせたくなくなるじゃん。

泣くんだったら俺のそばに居てくれよ…。

アナウンスが響いて

兎は旅立つ。

最後まで泣いていた兎。

俺は兎の後姿に名前を叫んだ。

初めて兎藍って。






兎はみるみるうちに居なくなって

姿が消えた。

俺はたぶん泣いていたんだろうな…。

視界がゆがんだから。

何年たったら…

今度会ったら…

俺はもっと兎を好きでいる。
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