身長差15センチの関係 2
高志はあらためて咲木見た。
若く明るい、咲木。

優しそうな雰囲気も持っていて、
高志がみとれた弓倉似の面影もある。

高志は、それら全部を踏まえて答えた。

「あの、先生です」
「ええええっ」

咲木、心から驚きの声。

「え?え?私の負け?高志くん、自分の学校の先生だからって気を遣うことないのよ。湊ちゃん、そういうの嫌いだから」

「そうでもない、気遣いは気遣いとして受けとるぞ」

「湊ちゃんは、しばらくおしゃべり禁止。私、今、乙女として重要な意見を聞くんだから」

咲木は、高志と向き合った。
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