身長差15センチの関係 2
そこに金留をはめて固定すれば修理完了。

作業自体は簡単で、
今まで壊した分だけ繰返したことなのですぐに終わる。

「よし、終わりっ」

私は誰にも知られることもなく、
無事にピンチを切り抜けた喜びで大きな声をだした。

「ありがとう、高志君。助かった~」

そして幸運そのもの、
目の前の男の子にお礼を言う。

「いえ、その……」

私を見る高志君。
何か言いたそうにしている。

「なに?」
「僕の名前、どうして?」

「あっ、」

そうか、
高志君は私の名前なんて知らないんだ。
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