身長差15センチの関係 2
もちろん、
それは恋愛感情とは別のもの。

距離としても遠いと思う。

自分の中に起こった感情に説明しながら、私は高志君の手をもう一度とった。

指に棘が残っていないのを確かめるふりをして、可愛いと思ったその顔を覗く。

「そんなのいいよ」

その口が言うのを聞きながら、
わざと大袈裟に、

ポケットにあった私自身の必需品、
伴奏功を張り付けた。

高志君は恥ずかしそうに伴奏功の巻かれた指を見つめる。

私はそんな彼を見つめる。
< 174 / 267 >

この作品をシェア

pagetop