身長差15センチの関係 2
「ご、ごめんなさい」

高志くんは、私ところまで全力で走って来て、

まず一言、大きな声で謝る。

それから両手を膝にして、はあはあと大きく息をつく。

もう一度笑う、私。

「おはよう、高志くん」

高志くんの息が落ち付くのを待ちながら挨拶した。

「じゃあ、行こう」

香奈から言われたとおり、私の方から積極的に高志くんを誘う。

高志くんはこういうの苦手だろうから、お気楽な私の方でリードするようにって。

私だってこんな本当のデートは初めてなのに。

だけど、高志くんの顔を見たら自然に言えた。
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