身長差15センチの関係 2
弓倉は、絶対に事故を起さない安全運転で車をすすめる。
車窓から見える景色は、
徐々に街から小高い山々を写すようになり、道の両側に茂る木々が厚みを増していく。
しばらく続く緩やかな登り道。
なんとか公園という看板をいくつかすぎると、弓倉と高志は今日の最終目的地に無事着けた。
「着いたぞ」
「着きましたね」
車から降りて荷物を背負う高志と弓倉。
ここは小高い丘に作られた公園広場の一角。
駐車場から舗装されていない道を歩いていくと、
青空に照らされた芝生が緩やかな斜面いっぱい広がる静かな高原に出た。
さらさらと風が流れて芝生と高志の頭を心地よく撫でていく。