身長差15センチの関係 2

うなずく弓倉。

高志が、試しに他のものを取ろうと手を動してみると、それに合わせて弁当箱の方もまた動く。

「これが最初のお勧めだ」

同じ台詞を繰返す。

「僕に選択権は?」
「ない」

言う弓倉。

じじじっと、高志をまっすぐ見つめて迫る。

「なら、食べさせてくれるとか」
「私は、自分の手でとって食べる君が見たい」

「でも、選ぶ権利は」
「ない」

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