身長差15センチの関係 2
そう、そして今だ。

少年趣味という今だ世にある言葉は、
弓倉にとってこれ以上なく深刻な状態で、目の前にいる。

「先生、考え事しながら人の頬を指で揉むのはやめてください」

弓倉が回想している間、

親指と中指できゅむきゅむと頬を弄られていた高志が抗議の声をあげた。

「せっかく君と一緒にいるのだ、何もせずに一人で考え事をしていたら意味がないだろう」

「これに意味あるみたいな言い方です」

揉まれている自分の頬を目で追って高志が言う。

「それになんで僕を座らせて、先生は立っているんです?いつにも増して思いきり見下ろされている気がしてしょうがないんですけど」
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