身長差15センチの関係 2
「うむ、逃げたか」
「逃げますよっ」

高志はううっと唸りながら、
弓倉の手が届かないように距離をとる。

「先生、今本気で僕を縮ませようとしたでしょ?」

「そういう君も本気で逃げたな」

「当たり前です、首が曲がるかと思いましたよ」

「問題ない。そのあたりは気を使って押した」

「どこがですっ。なんで先生はいつもそう突然なんですか?」

高志はなおも立腹した調子で、
弓倉が近寄ろうとするのにあわせて後ろへ下がっていく。

「突然ではない、前々から考えてはいた。というか似たようなことは以前にもしたろう」

「ええ、覚えてます」
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