身長差15センチの関係 2
弓倉は、カリカリと机にむかってペンを走らせて答えた。

「だからこうやって大人しくて休憩してるんです。邪魔はしてないでしょう」

「うむ、おかげで作業は進んでいるぞ」
「だったらどうして意地悪なんです?」

「分からないのか?」
「はい」

「せっかく君が傍にいるのに構ってやれないからに決まっているだろう」

「ああっ」

弓倉の思いがけない言葉に高志は喜ぶ。

立ち上がり、
弓倉に飛びつこうとし、

お尻をちょっと浮かせたところでとまった。

仕事中の弓倉にそんなことをしたら凄く叱られるからだ。

「むうぅぅ」

仕方なく、着席しなおす高志。

そんな高志に気がついているのかどうか、
弓倉はペンを動かしたまま高志に話かける。
< 4 / 267 >

この作品をシェア

pagetop