身長差15センチの関係 2
「先生はいいですよね、車ですから」

椅子に座った高志は、床の上で足をぶらぶらさせて言う。

「走っても疲れないないし、歩くより全然早いし、雨が降っても平気だし」

「当たりまえだ。走って疲れたり、歩くより遅かったり、傘をささねばならない車だったら、私はその辺りに捨てる」

「いいなあ、僕もたまには楽に学校に通ってみたいです」

「その願望は理解する、するから諦めて徒歩で通え。それが現実だ」

「ばっさりですね、先生」
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