身長差15センチの関係 2
その上、今日は妹という爆弾付き。

高志の存在を危険物に知られるわけには、絶対にいかない。

「ちょっと、湊ちゃん?」

弓倉は隠れた自分を探す妹の声を無視し、高志の視線と動きに細心の注意を払う。

このまま高志に見つからないようにして、ほとぼりが冷めたころに妹を連れ出す。

「一方的な鑑賞で悪いが、許せ少年」

今度会ったときは少しだけ優しくしてやろう、と実行するかどうか分からないことも思う。

が、何を思ったのか
そんな弓倉の前で高志が妹に近づきはじめた。
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