身長差15センチの関係 2
「えへへ」

ご褒美をもらえて喜ぶ高志。
弓倉の手が外れそうなときは、自分から頭を動かして調整する。

が、
撫でられながら、一つの事実に思い当たった。

「そういえば、先生の家って僕よりも学校に近いですよね?」

その通り、
弓倉の住むアパートは、高志の家から学校までよりずっと近い。

「だったら先生だって歩いて通えるじゃないですか」

「うむ、可能だ」
「じゃあどうして歩いて来ないんです?」

「決まっているだろう」

弓倉は、即答する。

「疲れないし、速いし、雨でもぬれないからだ」



・・・・・・納得だろう?
・・・・・・ええ、とっても。



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