身長差15センチの関係 2
「そんなの関心ありませんって顔してるのに、子犬とかぬいぐるみとか大好きでね。特にちっちゃくて、」

「…………」

「丸っぽくて、」

「…………」

「自分の周りをちょろちょろと動くものを見るとね、」

「…………」

「他の人は分からないかもしれないけど、ホントにね目の色が変わって、ガバッと襲いそうになるんだよ」

「…………ははは(知ってます)」

自分の指を見る高志。

身長にあわせたそれは、小さく、丸く、ちょろちょろとグラスに乗っていた。

弓倉が余裕なのも当然。

考えてみれば、高志そのものが弓倉の最も恥ずかしい秘密である。
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