,こだわり
「君さあ、宮内総合病院の患者だろ?俺もあそこの神経科通ってるんだ。今日、診察室の前で何度かすれ違ったけど、俺のこと覚えてない?」

私は首を横に振った。

「君とちょっと話がしたいんだ。少しでいいから時間とって貰えないかな?どこかで食事かお茶でもしながら・・・」

「どこかって?」

「カフェでも、ファミレスでも・・・ここら辺だと・・・」

「行かない」

「そんなに時間は取らせないよ。ちょっとでいいからさ」

「カフェもファミレスも入れない」

「対人恐怖なの?」

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