,こだわり
私はリカコから貰ったトレーを灰皿代わりにしてしまったことを、あらためて思い出してぎょっとした。

もうリカコは気が付いただろう。

彼女の中に怒りの炎が燃え出さないことを願った。

「おう、お疲れ様。遅くまで仕事大変だね」

電話で話したせいか、浩哉はもう知り合いのような口調でリカコに話しかけた。

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