,こだわり
午後の新緑
「そんなに発作起こらなくなったよ。発作は一過性でパニック症候群って言うほどのものじゃないかもしれないって、浅井先生に言われたよ」

受診の帰り道、浩哉と私は土手を散歩していた。

初夏の空気が、珍しく私の気持ちを明るくさせていた。

「そうなんだ。浩哉は病気が治って来たんだ。辛いことが減って良かったね」

「ああ、諦めて仕事を出来る量にしたのが良かったのかな」

< 138 / 222 >

この作品をシェア

pagetop