,こだわり
うずくまった私の肩をリカコは蹴った。

私は芝生に手を突いて、リカコの声を聞きながら、体を防御する事も忘れていた。

無抵抗な私に、リカコはますます苛立った様に

「厭らしい!厭らしい!許せない」

と言いながら、更に私の背中や腰の辺りを蹴って来た。

私はリカコに蹴られながら考えた。

どうして私はちゃんとした人間として、見て貰えないのだろう?
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