,こだわり
もしかしたら私は彼ではなく、彼女のペットなのではないだろうか?

主人の言うことを利かないと、叱られるばかりの・・・

今まで無意識の内に、彼女の思うがままに動かされていたのではないだろうか・・・

私はこうなる事を恐れて、ひたすらリカコとの間に一線を置くようにして来た。

自分の中にルールを決めたのは、彼女に対してこんな思いを持ちたくなかったからなのだ。



それなのに、私の思考はもう止まらない。

彼女への憎悪と愛情が交差して混乱し、胸が痞えたように苦しい。



一番恐れていた事態に、私の身体は震え出した。


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