,こだわり
『そのオレンジ色のバラが気に入ったの?』

『気に入ったかどうか分からない』

『ふーん。そうなんだ。それならどうしてそんなに見つめているの?』

『気になって目が離せない』

『それは病気と何か関係があるの?もしかしてそれが希菜さんの症状?』

『そうだと思う』

『そうか大変だな。俺も自分の病気の症状には驚かされるし、苦しめられてるけど、そういう症状も大変だよな。大丈夫か?苦しくないか?』



あの日の会話が頭の中で、静かによみがえる。

< 218 / 222 >

この作品をシェア

pagetop