,こだわり
一方彼は、そんなことを気にした様子もなく、常にラフな話し方だった。

私と知り合ったばかりの人は大抵、
「そんなに畏まらなくてもいいよ」とか、「何度も同じ事を繰り返さなくたっていいのに」とか、
私の話し方に対して何かしら意見して来るのだが、そういうことも彼はしなかった。

そんな彼の態度に釣られるかの様に、いつしか私の言葉使いも軽くなっていた。


電話の後、私は彼に対して敬語を使うことをやめようと思った。

極力、彼に合わせた言葉遣いにした方が、自分にとって自然(心地良い、ストレスを感じさせない)な感じがした。


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