,こだわり
彼女の唇
午前三時に部屋のオートロックを解除する。
リカコがやって来たからだ。
リカコは本当はリカコじゃない。
何だっけ、本名は・・・
麻美だったかな。
確か麻美っていう本名がうざくて嫌だから、リカコはリカコなんだ。
そんなことをいちいち思い出す私が嫌だ。
リカコのことを考えると、いつも何かから逃げようとしている彼女に、悪意のある視線を向けている私がいるような気がする。
でもそんな私は現実にはいない。
いない振りをしてオートロックを解除する。
リカコがやって来たからだ。
リカコは本当はリカコじゃない。
何だっけ、本名は・・・
麻美だったかな。
確か麻美っていう本名がうざくて嫌だから、リカコはリカコなんだ。
そんなことをいちいち思い出す私が嫌だ。
リカコのことを考えると、いつも何かから逃げようとしている彼女に、悪意のある視線を向けている私がいるような気がする。
でもそんな私は現実にはいない。
いない振りをしてオートロックを解除する。