,こだわり
リカコはキャバクラで働いている、二十四歳の女の子だ。

彼女が十八、私が二十二歳の時に入院した病院で知り合いになった。

以来、退院してからもリカコはまるで私になついてしまった子犬のように、私の所へやって来る。

仕事の後に、何も二十九歳で無職の半病人の私のところに遊びに来なくたって、他にいろいろ楽しみ方はあるだろうに、と思う。

普通のキャバ嬢のようにホストクラブへ遊びに行くとか、恋人を作ってその彼の家に泊まりに行くとか・・・

リカコがその気になれば、ちょっとセレブな中年男性に、お姫様の様に扱われることも可能だろう。



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