,こだわり
部屋に上がって来たリカコは、いつものように、ぎっしり物が入ったコンビニの袋を二つ、ソファーに置いた。

そしてすぐに、その袋からたくさんのお菓子とジュースを取り出し、テーブルの上に並べ出した。

「どうぞ」

私に向ってリカコは言った。

「ありがとう」

こんな夜遅くにお菓子を食べる元気は私にはなかったが、いつものようにお礼を言った。

しかしいつも、リカコが持ってきたお菓子と飲み物のほとんどは、私の口に入ることはなく彼女の胃の中に収まる。
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