,こだわり
彼女はカフェオレにストローを挿して、チューという音を立てて飲んだ。

そして早速、お菓子の袋を開けながら話し出した。

「あのさあ、明日ね、ママにママの恋人とWホテルで会おうって言われて『うん、いいよ』って言っちゃった。
リカコ、大丈夫かな。またおかしくならないかな。希菜ちゃんどう思う?」

私は七年間に渡るリカコとの付き合いで、彼女の話すことはだいたいすぐに理解出来た。

リカコは普段、癖のある舌足らずな喋り方をするが、それでもなぜか私はリカコが言おうとしていることだけはよくは分かった。
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