ココアブラウン
第6章
嘲る
あたしが会社に着いたのは昼休みの中ごろだった。
オフィスはがらんとして電話番の社員が一人残っているだけだった。
誰もいないし午後の仕事には早すぎる。
手持ち無沙汰であたしは給湯室に行った。
給湯室にはベンディングマシーンがあってコーヒーや紅茶が買えるようになっている。紙コップにお湯や氷を入れるからこの機械はちょっとやっかいで毎日掃除と給水をしなければならない。
いつもは3時くらいに水を入れ替えるのだけど時間もあることだし先にやってしまおうと機械のふたをあけた。
プラスチックのタンクに水を入れてブラシで中を掃除し、紙コップを補充した。
ふたを閉めるとキリキリと音がして紙コップは正常にセットされた。
あたしはコインを入れてボタンを押した。
指がずーっと迷ってミルクココア。
カラカラカラ
・・・カラカラ
・・・・・カラカラ
耳を澄ましたら変な音がした。
ベンディングマシーンをチェックしたけど特に変なところはなくてあたしは目線を上にあげた。
身長より高い位置にある換気扇が外れて止まりかけていた。
ーしょうがないなー
湯気の立つココアを流しに置いて脚立に乗った。
換気扇のねじを外したら油とヤニが手について思わず顔をしかめた。
カバーを外して水を流し真っ黒になった換気扇を洗った。
「西田ってさ」
換気扇をはめなおすために脚立に登ったら自分の名が聞こえてきてあたしは思わず耳を寄せた。
この隣は喫煙室だ。
オフィスはがらんとして電話番の社員が一人残っているだけだった。
誰もいないし午後の仕事には早すぎる。
手持ち無沙汰であたしは給湯室に行った。
給湯室にはベンディングマシーンがあってコーヒーや紅茶が買えるようになっている。紙コップにお湯や氷を入れるからこの機械はちょっとやっかいで毎日掃除と給水をしなければならない。
いつもは3時くらいに水を入れ替えるのだけど時間もあることだし先にやってしまおうと機械のふたをあけた。
プラスチックのタンクに水を入れてブラシで中を掃除し、紙コップを補充した。
ふたを閉めるとキリキリと音がして紙コップは正常にセットされた。
あたしはコインを入れてボタンを押した。
指がずーっと迷ってミルクココア。
カラカラカラ
・・・カラカラ
・・・・・カラカラ
耳を澄ましたら変な音がした。
ベンディングマシーンをチェックしたけど特に変なところはなくてあたしは目線を上にあげた。
身長より高い位置にある換気扇が外れて止まりかけていた。
ーしょうがないなー
湯気の立つココアを流しに置いて脚立に乗った。
換気扇のねじを外したら油とヤニが手について思わず顔をしかめた。
カバーを外して水を流し真っ黒になった換気扇を洗った。
「西田ってさ」
換気扇をはめなおすために脚立に登ったら自分の名が聞こえてきてあたしは思わず耳を寄せた。
この隣は喫煙室だ。