ココアブラウン
「危ういんだ」


声が聞こえた。


聞きたくて堪らなかった。



低い少しハスキーな。



決してあたしに向けられなかった愛しい声が。



ーまぼろし?なのー



新が目の前にいた。



そして、あたしの手を引っ張ってそっと胸にかきいだいた。

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