ココアブラウン
バラを抱えたまま、繁華街のまんなかを闊歩して銀行に寄った。
ATMで現金を下ろす。
新札で20万円。
きっちりとそろえて封筒に入れた。
時計を見るとそろそろ12時、美樹との約束の時間だ。
美樹の会社の自動ドアを抜ける。
受付で来訪の意思を伝えた。
「由香里といいますが佐々木美樹さんとお約束があります」
「お待ちしてました。こちらへどうぞ」
応接室に通されてあたしは美樹を待った。
今日は待たされることもなく、美樹はすぐに入ってきた。
「やっぱり西田って言わないのね」
美樹はあたしの向かいのイスを引きながら言った。
コーヒーを持って入ってきた女の子にちょっと手を上げる。
「西田が半狂乱になってるわよ。私のとこにも電話があって、由香里に何を吹き込んだんだ!って怒鳴ってたわ」
コーヒーにミルクを入れて美樹は一口飲んだ。
カップについたルージュのあとを指でぬぐって続ける。
「離婚届送りつけたんだって?あなたもやるじゃない。あいつはそこまでされてもやっぱりわからないのね。なんとかは死ななきゃなおらないって言うし」
ATMで現金を下ろす。
新札で20万円。
きっちりとそろえて封筒に入れた。
時計を見るとそろそろ12時、美樹との約束の時間だ。
美樹の会社の自動ドアを抜ける。
受付で来訪の意思を伝えた。
「由香里といいますが佐々木美樹さんとお約束があります」
「お待ちしてました。こちらへどうぞ」
応接室に通されてあたしは美樹を待った。
今日は待たされることもなく、美樹はすぐに入ってきた。
「やっぱり西田って言わないのね」
美樹はあたしの向かいのイスを引きながら言った。
コーヒーを持って入ってきた女の子にちょっと手を上げる。
「西田が半狂乱になってるわよ。私のとこにも電話があって、由香里に何を吹き込んだんだ!って怒鳴ってたわ」
コーヒーにミルクを入れて美樹は一口飲んだ。
カップについたルージュのあとを指でぬぐって続ける。
「離婚届送りつけたんだって?あなたもやるじゃない。あいつはそこまでされてもやっぱりわからないのね。なんとかは死ななきゃなおらないって言うし」