ココアブラウン
目覚めると朝6時だった。
朝食の準備をしなければならない。
朝はお味噌汁とごはん。干物と卵を焼いて。
海苔と納豆を添える。
友達からは「旅館なみだね」といわれた西田家の朝。
夫はテーブルに置かれた朝刊を取ると無言でテレビのスイッチをいれた。
「話、してもいいですか?」
「・・・ああ」
夫は朝刊から目をそらさずに生返事を返した。
「私、勤続10年で2週間の休暇が取れるんです。
予定をあわせてどこかに行けないですか?私たち新婚旅行も行ってないし」
「新婚旅行?お前がそんなことを言い出すなんて思わなかったな。俺は仕事休めないし、そんなことのために仕事を休みたくない。勝手にどこかに行くのはかまわないが夕食の時間までには戻ってこい」
予想したとおりの答えだった。
別に期待したわけじゃないけど。
この人にとってあたしはこの程度の存在にしか過ぎないんだ。
朝食の準備をしなければならない。
朝はお味噌汁とごはん。干物と卵を焼いて。
海苔と納豆を添える。
友達からは「旅館なみだね」といわれた西田家の朝。
夫はテーブルに置かれた朝刊を取ると無言でテレビのスイッチをいれた。
「話、してもいいですか?」
「・・・ああ」
夫は朝刊から目をそらさずに生返事を返した。
「私、勤続10年で2週間の休暇が取れるんです。
予定をあわせてどこかに行けないですか?私たち新婚旅行も行ってないし」
「新婚旅行?お前がそんなことを言い出すなんて思わなかったな。俺は仕事休めないし、そんなことのために仕事を休みたくない。勝手にどこかに行くのはかまわないが夕食の時間までには戻ってこい」
予想したとおりの答えだった。
別に期待したわけじゃないけど。
この人にとってあたしはこの程度の存在にしか過ぎないんだ。