ココアブラウン
あの飲み会以来、新と顔をあわせるのは初めてだ。
酔っ払ってココアを飲んだあのとき。
いつもと違う自分を見せたことも謝らないまま。
「会社には内緒にしてくれる?俺、出張中。実は2日空白ができてさぼってここにいる」
「え?」
「経理担当のゆかちゃんにバレるとまずいな、出張旅費どうやってがめようかな、と思いながら登ってたらハイキングにはそぐわないヤツがいた。よーくみたら会社来るのとおんなじ格好したゆかちゃん。天罰かと思いました」
あたしは動揺していた。
心臓のドキドキが止まらない。
「俺の担当エリアこの辺なの。知ってるよね。結構この道歩くんだよ」
返事もできずにただ見つめた。新は続けた
「人は伊勢に三度、熊野に七度来るんだよ。俺せっかくこのエリアの担当になったから担当のうちにこのノルマこなしたいんだよね」
酔っ払ってココアを飲んだあのとき。
いつもと違う自分を見せたことも謝らないまま。
「会社には内緒にしてくれる?俺、出張中。実は2日空白ができてさぼってここにいる」
「え?」
「経理担当のゆかちゃんにバレるとまずいな、出張旅費どうやってがめようかな、と思いながら登ってたらハイキングにはそぐわないヤツがいた。よーくみたら会社来るのとおんなじ格好したゆかちゃん。天罰かと思いました」
あたしは動揺していた。
心臓のドキドキが止まらない。
「俺の担当エリアこの辺なの。知ってるよね。結構この道歩くんだよ」
返事もできずにただ見つめた。新は続けた
「人は伊勢に三度、熊野に七度来るんだよ。俺せっかくこのエリアの担当になったから担当のうちにこのノルマこなしたいんだよね」