キミと、世界の果てまで。
―――「ミライ、俺の声が聴こえるか?」
ふと、クロスの声が耳に轟いた。
クロスが目の前に居る訳じゃないのに、思わずコクンと頷いてしまう。
―――「そうか。では今から、チャームを封印する為の手順を説明する」
あたしはクロスの杖に力を込めて、チャームに標的を定める。
―――「レンがチャームに最も近付いた時、ミライに何らかの指示を出す筈だ。その瞬間に、クロスの交差部分に手を添え、“Crossing and seal”と唱えろ」
レンのスピードが増す。
そろそろチャームを封印する時が来たらしい。
あたしの視線が完璧にチャームを捉えた所で、クロスの声は聴こえなくなり、あたしはそっとクロスの交差部分に手を当てた。
そして、次の瞬間、
「今だ、ミライ―――!」
「Crossing and seal!」
目にも見えぬ速さの光が、あたし達二人を突き抜いた。
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