キミと、世界の果てまで。



―――いくら泣き叫んだって、どれくらい走り続けたって。


あたしの前に、「ヒカリ」が現われる事はなく、寛司の姿を見かける事もなかった。




「ハァ…ハァ…ッ…」




息切れが激しくなってくる。

心臓の鼓動も速い。



このままじゃ、あたしは―――



「最悪の結末」を想像して、あたしの身体に、急に恐ろしさという感情が駆け巡る。


これでもかと開いたあたしの瞳には、やはり「ヒカリ」など映るはずがない。



死にたくない。

まだ、生きたいよ…!



そう天に向かって祈りを捧げた瞬間、一瞬にして、異変が起こった。




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