キミと、世界の果てまで。



あたしの姿を捉えたその人は、ニッコリ笑顔で手を振ってくる。


その姿にあたしはため息をつきながらも、仕方無く声を掛ける事にした。




「本当に来たんだ、朱里…」



「当たり前じゃん、お姉ちゃん!」



「おおおお姉ちゃん…!?」




愛海ちゃんはまったく状況が掴めていないらしく、あたしと朱里をを交互に見る。


そりゃそうだよね。


あたしと朱里は本当に姉妹なの?とよく聞かれるくらいに、似ていないのだから。




「寛司は知ってるけど、レンと朱里の為に一応紹介しとくね。この子はあたしの妹の、朱里」



「お姉ちゃんがいつもお世話になってまーす!」




えへへと笑いながら、朱里はレンと愛海ちゃんに挨拶していく。


偉そうな態度に、「アンタ何様よ」と聞きたかったけど、そっと心の中にしまった。




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