キミと、世界の果てまで。
「ミライ、ナカタをカンジに預けろ!」
身体中に水で出来た針が突き刺さり、意識が朦朧としてきた頃、突然身体を突き刺すような痛みがなくなった。
視界が回転し、守っていたはずの愛海ちゃんが、あたしの目の前から消えている。
そして…身体中に温かい体温を感じる。
瞑っていた目を開くと、レンがあたしの身体を抱きしめて、針からあたしを守ってくれていた。
「レン―――!!」
「俺なら大丈夫だ。ナカタはカンジが安全な場所に連れて行ってくれるはずだから、心配すんな」
その一言で、あたしの視線は寛司と愛海ちゃんの方へ。
愛海ちゃんは寛司に抱えられて、校舎の方へ避難していた。
…よかった。
愛海ちゃんに怪我させなくて、よかった…。
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